サンカ
私たちは「かほり」を、五感だけでなく、記憶や時間のすがたとして見つめています。山の気配、土のにおい、風が運ぶ季節のうつろい。やがて漂い始める香りが、ひと皿が始まるその場所に、静かに満ちていく。素材の記憶、ソースの奥行き、ワインの余韻──三つの香りが語らうようにゆるやかに重なり合い、皿の上に表情を与えていきます。自然が育んだ静かな芳しさが、ひとつのゆらぎとなって、心にそっと触れるように。